「好き」をしまう。「好き」を魅せる。
施工例の取材にはカメラマンとライターの2名と一緒に、お住まいを担当した営業や設計、インテリアコーディネーターも同席することがあります。
この日は設計を担当した佐藤と、インテリアコーディネートを担当した笹川も同席しました。
玄関をあけるなり「わー!」「お元気でしたかー」「きゃー」「ご無沙汰してますー」と賑やかな挨拶が繰り広げられました。
家づくりの期間は、打ち合わせで何度も顔を合わせます。趣味をうかがったり、お住まいへの希望を伺ったり。
たくさんの時間を一緒に過ごした施主様と設計、コーディネーターの4人の、まるで同窓会のような光景を微笑ましく眺めていたら、
すかさず設計の佐藤がシューズクローゼットを指差し
「あー!これですか!」・・・すると
施主様ご夫婦揃って「はい!これです」
ええと。なんの話でしょうか?(笑)まず座ってゆっくり聞かせていただけますか?と、ようやく取材のスタートです。
リビングにお招きいただくと、ネイビーブルーのアクセントが効いた明るい空間に(うわぁ〜)と声がもれました。
南向きの大きな窓からは太陽光がさんさんと入ってきます。
明るい木目とネイビーブルーの組み合わせはシブくなりすぎない絶妙なバランス。
いわゆる「アメカジ」まで振り切っているワケではありません。
程よいナチュラル感・・・ガチガチに決め込んでいないからこそのリラックスした空間・・・とても素敵なのです。
インテリアはどのようなイメージで作って行ったんですか?
「テーマはカリフォルニアです」と奥様。
なるほど!
お二人はサーフィン、スノーボード、スキー、スケートボードが大好き。キャンプも大好き!なのだそう。
リビングの床にはアウトドア用の大きなランプがさりげなく置かれたりもしています。
さらに見渡していくと、キッチンにある2本の柱にはストリート感のあるプレートが飾られ、とってもおしゃれ。
設計の佐藤によると左は構造上必要な柱で、右は化粧柱なのだそう。どうして2本に?
「カッコいいからです」
なんともシンプルな回答!でも、納得なのです。
1本だけだと「無くてはならない」から存在している柱になりますが、
2本にしたことで「空間を演出する名脇役」になっているのです。
S様ご夫婦も、プレートや時計など柱の飾りを楽しんだり、ぴったり収まるゴミ箱を探しにお買い物に出かけたりと、2本の柱を活かしたインテリアを楽しまれたそうで、まさに「カッコいい柱」に仕上がっています。
ところでお二人が家を建てようと決めたきっかけは何だったのでしょう?
賃貸にお住まいだったお二人。共通の趣味であるサーフィンボードやスノーボード、スキー、スケートボード、キャンプ道具をしまう場所が十分になく、リビングや寝室など居住スペースのあちこちに「とにかく置くだけ」になっていたそうです。
こりゃたまらん!家を建てよう!まず土地探しだ!となったお二人。
そんな時、ちょうど通りかかった道路に豊栄建設の分譲地の看板を見かけたのだそう。
「このエリアで探していたのですぐに資料請求し、すぐに土地の申し込みを入れました」とご主人。
なんと素早い。
まるで「今日はいい風が吹いている。海に行こう」的なシンプルでナチュラルな思考。
趣味と人生の一体感が最高です。
設計の段階でお二人がだしたリクエストは①リビングとユーティリティを広く、②2階にもトイレを(職場の先輩からのアドバイス)、③大きなシューズクロゼットが欲しい!の大きく3点。
シューズクローゼットには波から雪からロードまで、ありとあらゆる「板」が美しく収納されています。収納棚はご主人のD.I.Yによるものだそうで、玄関に入るなり設計の佐藤が「あー!これですか!」と言ったのはこれのことだったのでした。造作の棚は設計の段階で入れ込んでおけば大工がつくることもできます。でもご主人は自分で作りたかった。
好きなものをしまう、とっておきの棚は自分で作りたい。
その気持ち、わかる気がします。
寝室は、鳥と木の葉がデザインされたローラアシュレイコラボの壁紙。奥様のセレクトです。
ダークカラーの床材とナチュラルテイストあふれる壁紙は山岳リゾートホテルのような落ち着きがあります。
と、ここでコーディネーターの笹川からも「あ!これですか!」の声が。
左角に置かれたドレッサーのことでした。
以前のお住まいでも使っていらした奥様愛用のドレッサーをここに置きたいと、打ち合わせの際に伺っていたのだそうです。「ぴったりです。素敵です」と笹川。コーディネーター冥利につきる瞬間です。
カウンター右角の食器棚も以前のお住まいでお使いのもの。新居でも使い続けたいというご希望があったので、そのサイズに合わせてキッチンのカウンターを高めに。さりげなく置かれたスケートボード、グリーンとも相性抜群のコーディネート。
ダイニングの造作カウンターはプラチナアベニュー八軒のモデルで見て自分の家にも欲しくなった、と奥様。カウンター下の収納は奥様のD.I.Y。キャスターつきで出し入れも楽チンな上に、ここにもお二人の「好き」がさりげなく飾られています。